逆止弁の使い分けガイド:スイング型 と ボール型

 

はじめに

 逆止弁は、液体やガスの流れを一方向にのみ許可するための重要な装置です。この記事では、特にスイング型逆止弁とボール型逆止弁に焦点を当て、それぞれの特徴と使い分けについて詳しく解説します。あなたのプロジェクトに最適な逆止弁を選ぶ際の参考にしてください。

逆止弁とは?

 逆止弁(チェックバルブ)は、流体の逆流を防ぐための装置です。これにより、システム内の圧力を保持し、ポンプや他の機器の損傷を防ぐことができます。逆止弁にはさまざまな種類があり、用途に応じて選択することが重要です。

スイング型逆止弁とは?

 スイング型逆止弁は、内部に設置されたディスクがヒンジで固定されており、流体の圧力で開閉する仕組みです。流れが正常な方向にあるときにはディスクが開き、逆流するとディスクが閉じて流れを止めます。

 

株式会社KITZ様引用

特徴

  • 低圧損
  • 大口径に適している
  • 低速流に適している

ボール型逆止弁とは?

ボール型逆止弁は、流体の流れに応じてボールが移動し、逆流を防ぐ仕組みです。通常、ボールは弁座に押し付けられて閉鎖し、流体の圧力が一定以上になるとボールが持ち上げられて開放します。

株式会社KITZ様引用

特徴

  • コンパクトな設計
  • 垂直配管に適している
  • 中高圧に強い

スイング型とボール型の比較

それぞれの逆止弁には特有の利点と欠点があります。以下にスイング型とボール型の比較を示します。

スイング型の利点

  • 流体抵抗が少ない
  • 低流量にも対応
  • メンテナンスが容易

スイング型の欠点

  • 取り付け方向に制限がある
  • 衝撃に弱い

ボール型の利点

  • 取り付け方向の自由度が高い
  • 高圧に強い
  • コンパクトなデザイン

ボール型の欠点

  • 流体抵抗が大きい
  • メンテナンスが難しい場合がある

 

用途と選び方

 スイング型逆止弁は、主に低流量で低圧損が求められるシステムに適しています。例えば、水道システムや農業用灌漑システムで広く使用されています。一方、ボール型逆止弁は高圧環境や垂直配管での使用に適しており、石油化学プラントや工業プロセスでよく見られます。

選び方のポイント

  • 使用する流体の種類と特性
  • 配管の配置と方向
  • 圧力と流量の条件
  • メンテナンスのしやすさ

まとめ

 スイング型逆止弁とボール型逆止弁のそれぞれの特徴と用途について理解することで、最適な逆止弁を選択することができます。適切な逆止弁を選ぶことで、システムの効率を最大限に高め、トラブルを防ぐことができます。この記事が、あなたのプロジェクトに最適な逆止弁を選ぶ際の参考になれば幸いです。